古い木造住宅の思い出

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古民家

昔の日本の良さを感じられた、古い木造住宅だったおばあちゃんの家

今では古民家と重宝がられている、古い木造住宅の家。おばあちゃんの家も、まぎれもなく古民家の定義に当てはまる家だった。建築されてからどれくらいの年数が経っているのかは、詳しくは曖昧だけれど、おばあちゃんの話では80年以上の歴史があるらしい。

そんな古い木造住宅だったからこそ、おばあちゃんの家は昔の日本の住宅の良さを感じられる、貴重な家だった。

今の家にはない古い家の構造が、私の目にはとても楽しく映った

おばあちゃんの家は、とにかく「昔ながら」の特色があった

最近建てられた住宅は、どこか単一的な印象がある。それぞれの家によって、機能面でもデザインでも特徴はあるけれど、それでもどこか同じような印象を受けてしまう。

でも、おばあちゃんちの家には、最近の家には無い良さがあった。その良さを極端に言い表すとすれば、「昔ながら」の設備であることだろうか。

昔ながらの特色を持つ構造は、数多くあり、一言では表現できない。しかし、一例を挙げるとすれば、扉が引き戸であったり、お風呂の浴槽がステンレス製であったり、部屋には縁側というちょっと腰をかける部分があったりした所が特に目に付いた。

これらの古い家ならではの設備は、都会から来た私にとって、とても興味深く思えた。そして、引き戸を何度も開けたり閉めたり、縁側に座ってぼーっとしてみたりすることが、おばあちゃんの家での一つの遊びにもなっていた。

古くても機能性が高い、おばあちゃんの家

家にある数々の設備や構造は、古いため使いにくいものが多いというイメージが自分の中にはあった。

けれど、いざそれらを使ってみると、古いにもかかわらず機能性は高く使い勝手が良いというのが意外な点だった。

ステンレス製のお風呂は汚れにくい性質があるので、そんなに根気を入れて掃除をしなくても良いし、引き戸は蝶番を使っているドアと違って手を挟んでしまっても大怪我することは無いなど。

また、縁側はちょっと腰掛けるだけではなく、畑で取れた農作物を干したりするのにも格好のスペースになっていた。こんな風に、古いのに、なぜか暮らしやすい家になっていたのが不思議だった。

新しい洋風の家や鉄筋コンクリートの家にも、それなりの良さや暮らしやすさがあるのはもちろんだ。

でも、最近の家のように機能性だけを優先して、どこか刺々しい構造ではなく、自然と「なぜか暮らしやすい」という優しい雰囲気が出ている古い木造住宅のおばあちゃんの家が私はとても好きだった。

古い家ならではの体験〜ネズミが出た思い出〜

おばあちゃんの家にはネズミが住み込んでいた

古い木造住宅は、良い点ばかりではない。古いだけあって、それなりのトラブルやハプニングが起こるのもつきものだ。そのハプニングの一つが、ネズミが出たことだろう。これは古い家ならではの体験だったと思う。

ネズミと初めて遭遇したのは、納戸と呼ばれていた小さい物置でのこと。その物置は棚が両端にあり、その棚に昔の本やおもちゃなどが多く置かれていたので、何もすることがなく退屈な時によく立ち入っていた。

その日も、たまたま昔の本を読んでいた所、茶色の小動物が棚の隙間から出て再び別の棚の隙間に駆け抜けていくのが見えた。

一瞬のことだったけれど、それがネズミだったことは子供の私にもすぐに理解できた。

ビックリしてすぐにおばあちゃんの所へ走り、「ネズミが出た!」と半泣きになりながら報告。おばあちゃんは泣きそうな私を見て笑いながら、「この家はネズミが住み込んでいるんだよ。」と優しく言ってくれた。

最初は怖かったけど、いつしか慣れっこになっていた

ネズミを見て、おばあちゃんからそのネズミがずっと家に住んでいると聞いた日の夜、私は怖くて眠れなかった。

ネズミはなぜか恐怖の対象となっていたからだ。まぁ、小さい子供の感性からして自分の馴染みの無い動物が急に出てくると、怖く感じてしまうのは無理もないだろうとは思う。

そんな最初は怖いと感じていたネズミも、頻繁に見かけるようになってからというもの、いつしか慣れっこになってしまっていた。

子供の環境への順応性の高さからか、単純に鈍感になっていたのかは分からない。そして、納戸に居る時も、「ネズミは出てこないかな」と、そのお出ましを望むようにもなっていた。

しかし今から考えると、ネズミという存在に慣れっこになっていたのは不思議だ。都会では汚い動物として嫌われているのだから。

そんなネズミを許せるようなおおらかな心を持てたのは、おばあちゃんの家のあの古くて良い雰囲気と、ネズミが住んでいることを笑って受け入れていたおばあちゃんの存在があったからだろうと思う。

都会で暮らし、大人になった今、ネズミは…

このように昔はネズミに慣れていたものの…

悲しいことに、大人になり、いまはすっかり都会に馴染んで暮らしている私は、ネズミのことが怖くて…。

このサイトを作っている最中、家にネズミが出て、すぐに駆除をしてしまった。
自分で駆除するのも難しく、ネットで見つけた良いネズミ駆除業者に依頼。

都道府県のホームページなどでも参考記事はあるのですが、どうにも難しく…。

大田区ホームページ:ネズミ

業者さんのネズミ駆除が終わった時、ふと、昔おばあちゃんの家にいた時のネズミのことを思い出した。
なんとも言葉にし難い、切ない気持ちになったが、うまく説明ができない…。

また、おばあちゃんの家のような木造住宅で暮らしたいな、とふと思った。

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